歯の矯正治療で最も優れた長所は、きれいな歯並びを患者さんご自身の歯で手に入れられるということです。時間はかかりますが、仕上がりも自然で、毎日のお手入れさえよければ健康な自分の歯で一生過ごすことができるのです。

健康な自分の歯できちんとかめることは、全身の健康に欠かせません。高齢化する社会において、より生活を楽しみ、より健康に過ごす上でも歯の矯正治療の果たす役割は大きいものと思われます。

どうぞ、お気軽にご相談ください。

矯正歯科について

悪い歯ならびや噛み合わせを、きちんと噛み合うようにして、きれいな歯ならびにする歯科治療です。

しかし、きれいな歯ならびにするために、歯を削って「差し歯」にすることは、基本的にはありません。矯正装置を通じて、歯やアゴの骨に力をかけてゆっくりと動かして、歯ならびと噛み合わせを治していきます。

歯がふぞろいだったり、上下のアゴの歯ならびがお互いにちゃんと噛み合わない状態を、専門的には「不正咬合」といいます。また不正咬合を治すことで、自分の容姿に自信が持て、今までのコンプレックスを解消できることも、重要なことのひとつです。

不正咬合をそのままにしておくと以下の様な事が起こります

  • 食べ物がよく噛めない。
  • ことばが明瞭でなくなる。
  • むし歯になりやすい。
  • 歯槽膿漏になりやすい。
  • 口臭の原因になる。
  • アゴの関節に負担をかける。
  • 歯を折ったり、ケガしやすい。

矯正歯科の必要性

歯並びを治すことは、ただ単に見た目の問題だけではありません。それによる虫歯や歯周病の誘発・口臭の発生・発音の妨げ、また成長期のお子様では成長発育への悪影響が出たり、よく食べ物を噛むことが出来ず、胃腸に負担をかけることもあります。またコンプレックスといった精神的な問題へ発展することもあります。

歯並びは、子供だけが治すものではありません。歯は何才になっても動くのです。もういまさらと思ってらっしゃるあなた、今からでもけっして遅くはありません。

料金

※記載の金額はすべて税込です。

矯正初診・相談

無料

精密検査

38,500円

乳歯列期・混合歯列期矯正

330,000円

永久歯列期

マルチブラケット法(エッジワイズ法)

金属   :660,000円
セラミック:825,000円
(ホワイトワイヤー:+55,000円)

マウスピース型矯正装置

990,000円

矯正歯科用アンカースクリュー

1本 11,000円

保定装置

上下1組 33,000円

MTM(部分矯正)

110,000~220,000円

調整料

5,500円

観察料

3,300円

治療手順

まず、問診・診察をします。
矯正治療を始める際には更に精密検査をします。
精密検査では歯と顔の写真、歯と頭部のレントゲン写真、歯列の模型 等治療に必要な診察をします。
症状の重度により更に精密な検査を行なう場合もあります。
精密検査を元に、不正咬合の診断と治療計画、方法、期間等の説明があります。
実際診断が終わると以下の様な流れで治療が開始されます。
治療の方法には動的治療と静的治療の2段階の工程があります。

  • 治療計画で立てた正常な噛み合わせになると、最終段階で仕上げの治療をします。
  • 動的治療が完了すると矯正装置をはずし、静的治療保定装置での治療に入ります。
  • 保定装置での治療期間は通常2~3年ですが、場合によっては期間が延びることもあります。
  • 矯正され正常な噛み合せが保定されると、静的装置も取り外し治療は終わります。その後は、定期検診として、年に1、2回通院して頂きます。

矯正治療におけるリスク

矯正歯科治療には得られる良い面は確かにありますが、残念ながら治療に伴うリスクもあります。これは当院に限って起こることではなく、矯正治療を行う方の全てにあてはまることです。
当院では可能な限り歯の健康をそこなわないレベルに留めるよう慎重に治療を行っています。

  • むし歯、歯肉炎、歯周病
    治療中は装置が付いているため歯が磨きにくくなります。丁寧に磨いたり、定期的なメインテナンスを受けたりすることが大切です。また、歯が動くと隠れていたむし歯が見つかることがあります。
  • 治療中の痛み、違和感
    特に矯正治療を始めた当初、矯正装置によって痛みや違和感を感じたりすることがありますが、数日から1~2週間で慣れることが多いです。
  • 治療期間の延長
    歯の動き方には個人差があります。そのため予測された治療期間が延長する可能性があります。そして、矯正治療には装置やお口の中で使うゴムの使用状況、定期的な通院など患者さんの協力が非常に重要です。患者の協力が治療結果や治療期間に影響します。
    また、顎の骨の成長予測は難しく、予測外の成長があった場合は治療期間が延長することがあります。
  • 歯根吸収
    歯を人工的に動かす上でこのリスクを完全に避けることは不可能ですが、細心の注意を払って治療を行います。
  • 歯肉退縮
    治療前の歯並びや歯ぐきの状態に影響されることが多いのですが、歯を動かすことで歯ぐきが下がることがあります。
  • 顎関節症
    治療中まれに顎関節で音が鳴る、顎関節が痛い、口が開きにくいなどの症状が出ることがありますが、次第に落ち着いてくることが多いです。
    顎関節症状の治療を優先する場合もあります。
  • 後戻り
    矯正装置が外れた後、ほとんどの場合保定装置の使用が必要になりますが指示通りに使用されないと後戻りする可能性が高くなります。
  • 治療後の歯並びの変化
    治療後に親知らずが生えたり、成長発育や加齢、歯周病によりかみ合わせや歯並びが変化する可能性があります。
  • 歯の形の修正やかみ合わせの微調整が必要になることがあります。
  • 治療後に、かみ合わせに合わせてかぶせ物やむし歯の治療をやり直すことがあります。
  • まれなリスクとして、矯正装置の誤飲、歯が骨と癒着していて動かない、歯を動かすことで歯の神経が死んでしまう、金属などに対するアレルギー症状などが出ることがあります。
  • 矯正装置を外す時には注意を払いながら行いますが、歯の表面に微小な亀裂が入る可能性やかぶせ物の一部が破損する可能性があります。
  • 様々な問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
  • 歯科矯正治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。